7月27日の医薬品・医療ニュースまとめ

27件のニュースから

アトピー性皮膚炎治療の保湿剤はOTC類似薬の保険給付見直し対象外となり当面の懸念が回避された一方、製薬業界では仕切価率上昇による流通上の「逆ざや」懸念が示された。また、マダニ感染症SFTSの感染者数が広範囲で確認される中、向精神薬の不正取得防止に向けた薬剤師の適切な調剤判断の重要性が改めて強調された。

安全性

マダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の感染者数が関東から九州までの広範囲で確認され、6年連続で年間100人を超えている。野外活動後の注意喚起や感染が疑われる際の早期受診を指導する必要がある。また、PMDA医薬品品質管理部はGMP調査事例の注意喚起を目的としたオレンジレターNo.27を公開し、無菌区域における気流可視化試験に関する指摘事例などを通じて品質管理業務の理解促進を図っている。

供給

医療用医薬品の流通改善に関する懇談会において、製薬企業から卸への仕切価率が薬価を超えている包装単位の割合が2025年度に増加していることが報告された。この傾向が続けば流通段階で「全品逆ざや」となる懸念が示されており、医薬品の安定供給を確保する観点から欠品リスクへの備えが求められている。

承認

大塚製薬は、ADHD治療薬「SIMTRIYO」が米国での承認を取得し、2026年中の発売を予定していると発表した。また、PMDAは2026年6月までに承認された新再生医療等製品の一覧を公表し、製品ごとの審査報告書へのアクセスを提供している。

薬価・行政

厚生労働省の技術的検討会において、アトピー性皮膚炎治療におけるヘパリン類似物質等の外用薬の扱いについて議論が行われ、現状の処方頻度や医学的必要性を踏まえ、OTC類似薬の保険給付見直し対象外とすることが整理された。これにより保湿剤の保険診療上の扱いは当面維持される。さらに、厚生労働省は先駆的医薬品指定制度の指定取消要件の緩和や、ドラッグ・リポジショニング製品を「新用途開発薬」として制度対象に含める方針を示したほか、潜在看護職員の復職支援による領域偏在対策や、がん診療提供体制に関する検討会の資料を公開している。

臨床試験

PMDAは厚生労働省の事業に基づき、未承認薬・適応外薬の迅速な提供に向けた治験エコシステム導入推進事業や、リアルワールドデータの信頼性確保を目的とした活用促進事業を継続している。これらは新薬等の審査迅速化を目指す取り組みの一環として実施されている。

企業

国内製薬企業の2026年12月期第2四半期決算が発表され、中外製薬の売上収益が前年同期比14%増となるなどの動向が示されている。こうした決算発表に合わせて主要な新薬開発パイプラインの動きも更新されている。企業買収や提携の動きとしては、大日本印刷が協和ファーマケミカルを買収してCDMO事業の強化を図るほか、日本化薬がバイオ医薬品の安定供給に関するMOUを締結し、ツムラが茨城工場へのQC棟建設を開始した。さらに、ファイザーとエーザイが片頭痛治療薬「ナルティーク」の共同販売を開始するなど、供給体制や販売体制の再編が進められている。

その他

日本薬剤師会の岩月会長は、向精神薬の不正取得問題に関して薬剤師が調剤前の情報収集を徹底し、重複投与や多受診を確認して適切な調剤判断を行うことが被害防止に不可欠であると指摘した。現場支援や情報共有の動きとしては、調剤薬局と介護施設をつなぐクラウド型お薬管理サービス「ピクスリー」の開始や、小児向けカテーテル固定キットの発売、健康管理支援サービスの提供が報じられている。また、気象庁による酷暑への警戒や熱中症対策の呼びかけが行われているほか、各種研修会やセミナーの情報が公開されている。

参照記事(27件)

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