8月20日の医薬品・医療ニュースまとめ

16件のニュースから

今期は、東京都内での熱中症による死亡者数の増加を受けた冷房利用の注意喚起や、被災地におけるオンライン診療の特例算定といった医療提供体制に関する重要な動きが見られた。また、新規薬剤の発売や適応追加申請など、臨床および企業動向のトピックも相次いだ。

安全性

東京都監察医務院の発表によると、7月に確認された東京23区内の熱中症死亡者は計86人に上った。屋内で死亡した人のうちクーラーを使用していたのはごく一部にとどまっており、室内での冷房利用の徹底が極めて重要であることが改めて浮き彫りとなった。薬剤師としては、日常の服薬指導の場において患者に対して適切な冷房の利用を促すなどの熱中症予防の啓発を強化する必要がある。

承認

中外製薬は、抗PD-L1抗体であるテセントリク点滴静注について、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸癌に対する術後療法への適応拡大を申請した。塩基配列の修復機能が低下した症例を対象としており、将来的に結腸癌の術後補助療法として使用される可能性がある。今後の承認状況や対象患者の情報を注視することが求められる。

薬価・行政

厚生労働省は2026年熊ない地震に伴う診療報酬の特例として、オンライン診療の研修を未受講の医師であっても、当面の間は初診料および再診料の算定を可能とする事務連絡を出した。被災により通常診療が困難な環境下で医療提供体制を維持するための緊急的な措置である。これに伴い、被災地に近い地域の薬局ではオンライン診療や遠隔服薬指導に関連する特例的な対応が発生する可能性があるため、行政からの最新の通知を確認する必要がある。また、ICD-11の適用に伴う精神障害の認定基準に関する検討会の開催や、柔道整復療養費に係る明細書に関する行政情報も公開されているため、制度変更の動向には注意を払う必要がある。

臨床試験

米アルミスの経口選択的TYK2阻害剤であるESK-001が、中等度から重度の尋常性乾癬を対象とした第III相臨床試験で良好な成績を収めた。日本では科研製薬が独占開発権を保有している。将来的に皮膚科領域における新たな治療選択肢となる可能性があるため、今後の開発動向に注目が集まる。

企業

Sobi Japanは、全身型若年性特発性関節炎および成人スティル病を適応症とする「キネレット」の販売を開始した。メタジェンが腸内細菌を用いた医薬品の第1相臨床試験を開始したことも報告されている。一方で、EMシステムズは子会社グッドサイクルシステムの保険薬局支援システム事業の販売・サポート体制を自社に統合しており、システム利用薬局は問い合わせ先や窓口の変更を確認する必要がある。また、製薬業界の転職求人動向では早期退職の影響により研究職の募集が増加し、MRの求人はスペシャリティ領域中心に活発な動きが続いている。そのほか、ヤクルト本社やライオン、サンスターグループの健康啓発活動、クラシエホールディングスやアース製薬の新製品に関するプレスリリースが発表されている。

その他

島根県は小学生を対象とした薬剤師体験イベントを島根県立中央病院で開催し、将来の医療人材確保に向けた取り組みを行った。また、MICINがBMI25以上の500人を対象に実施した調査では、肥満者の約3割が肥満症で治療が必要な状態にあることが示唆されており、肥満症治療薬のニーズ増加に対する備えが意識される。そのほか、島津製作所の選手のスポーツ功労者表彰、伊藤超短波の理学療法機器の発売、I-neのブランド製品の発売、国立がん研究センターと東京科学大学によるがん克服に向けた基本協定の締結に関する情報が公開された。

参照記事(16件)

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